前回の授業では埼玉大学の野村先生の授業の振り返りを中心に授業を
行いました。ロボットのいる暮らしというのは近未来の物語ではあり
ません。今も、日常生活ではロボットと言ってよい家電製品がたくさ
んあります。今後、さらにロボットが身近になっていくなかで、本当
に必要なロボットは何か…ということを考えてみました。
授業のなかでは、今、必要なロボットはドラエモンのようなヒューマノ
イドの自律型ロボットではなく、人がリモコンで動かすレスキューロ
ボットではないかと
考えました。
今回の授業では、いよいよロボットづくりに取りかかりました。
レスキューロボットの簡単なアイデアスケッチを描いてもらいました。
ただ、その前に電気の学習について復習しました。
T みんながこれから作るレスキューロボットのエネルギーは何ですか?
何の力でロボットは動きますか?
C 電気の力!
T そうだね。電気エネルギーで動きます。だから、電気のことをきち
んと理解していないとロボットを作ることはできませんね。
まずは1学期に学習した電気について復習してみよう。
スクールタクトを使って、電気のワークシートを配って電気の復習を
しました。家庭でオンラインで参加している子ども達にも同じように
ワークシートを配布することができます。
1学期に学習した直列つなぎと並列つなぎの問題です。
直列だとモーターの回転は速くなり、けん流計の目もり
も大きくなります。
次は電池の+極とー極をいれかえたら、モーターの回る向き
はどうなるかという問題です。豆電球は同じように光ります
がモーターでは反対向きに回ることを確認しましてあ。
T この問題からレスキューロボットをバックさせるには
どうしたらいいかがわかるかな?
C 電池を逆にしたらバックする!
T そうそう。これでレスキューロボットの前後に動かす
問題は解決するね。
次にスクールタクトをつかってモーター、スイッチ、
電池2個をつないでもらいました。実物を置いてつなげる
のはなかなか難しいですが、スクールタクトだと簡単に
配線の様子が確認できました。
次に上のような問題をやりました。4年生にはなかなか難しい
問題です。授業では「名探偵コナンになろう!」と呼びかけ
て進めました。
T 名探偵コナンはすぐに犯人は見つけないよね。まず
容疑者の中からアリバイのある人をのぞいていく。
そして残った人をしぼって、真犯人をさがしていくね。
この名探偵コナンの考え方はとても大事だよ。
T まずA,B,Cで明らかにちがうというのはわかるかな?
C 絶対にちがうのはAだよ。
T どうして?
C だって、Aはモーターになってる。
T そうだね。豆電球だものね。明らかにAは違うね。
T すると残ったのはBとCだね。どちらかが真犯人だね!
BとCはにてるね。どこが違うんだろう?
C 電池の向きが違う
T そうそう。そうだね!すると…長い方がプラス極、短い
のがマイナス極だったよね。
T 電池はおへそが+極で、反対側がー極だったね。
C わかった!
C Cは電池が逆だあ。Bだあ!
T そうだね。正解はBだね。
こうした問題は、思考力が問われます。答えを1度に求める
わけでなく、消去法であきらかに違うものは消していき、残っ
た問題を吟味して答えを導きます。
何段階か思考を積み重ねて答えを導き出します。1度に答え
を出せないのでいらいらしてしまう子もいます。しかし、こう
した問題解決的な思考はわかると楽しいものです。これは論理的
なプログラミング的な思考というものになります。
4年生の2学期「わたしたちの未来とロボット」の学習では
こうしたプログラミング的な思考を楽しめるようになってほし
いと願っています。