4年生は2学期の総合で「わたしたちの未来とロボット」という授業に
取り組みます。授業のゲストティーチャーは埼玉大学の野村先生です。
野村先生はロボット工学の専門家です。埼玉大学STEM教育研究センター
野村先生の「ロボット」についての講義を受けてから、子ども達は1学期
の理科「電気」の学習で使ったモーターカーを合体させて「ロボット」を
作ります。ロボット作りの過程は論理的な問題解決学習です。パソコンは
つかいませんがプログラミング学習になります。しかし、この学習の最終
目標は「人間とロボット(科学技術)の共生を考えることです。
9月8日、午前3時間目、4時間目、午後の5時間目オンライン学習は野村
先生のロボットについての集中講義になりました。大学の講義さながらの
授業となりました。
また安行小学校は「スクールタクト」というWeb学習アプリを導入する
ことになりました。年度末まで会社のご厚意で試用させていただけること
になりました。全学年全児童に導入していきます。総合の授業でも、この
スクールタクトを活用していきます。
スクールタクトでは、先生が子ども達の画面をリアルタイムで見ることができます。
また子ども達同士も設定すると、互いに見あい、交流することができます。
チャットやコメント機能もついていて、たがいに感想を述べたり、意見交換も
できます。
今回の授業ではZOOMで埼玉大学の野村先生と先生方のパソコンをつなぎ
ました。そして先生方のパソコンでteamsを起ち上げ、ZOOM画面に共有を
かけ、子ども達1人ひとりのタブレットに野村先生の画像が映し出しました。
子ども達の意見や考えはスクールタクトにのせて、野村先生にリアルタイム
で見てもらいながら双方向の授業に挑戦してみました。
3、4時間目
野村先生の授業が始まりました。先生の自己紹介のあと今日の授業
の内容が示されました。
野村先生のはじめの質面は…
子ども達はマウスを使う子、指で描く子、ペンを使う子様々です。
子ども達の描いた絵は、スクールタクトで共同閲覧できます。野村
先生がみている共同閲覧の画面をzoomで共有をかけてもらい、
大型テレビで見ながらの作業でした。
ロボットは丸形、四角型いろいろありますが、四角型が多かったようです。
野村先生から次の質問です。
キーボードを使って頭にうかぶイメージを言葉にして
みました。
スクールタクトには子ども達が打ち込んだ言葉を分析して
その使用頻度を文字の大小で表すワードクラウドという
機能があります。
このクラスでは、動く、機械が多く、自動、カンダム、ペッパー
飛ぶ、人間、機能が続きました。子ども達のロボットに対してもつ
イメージが分かります。
野村先生がロボットのヒーローたちを映しました。この画面を
見て子ども達は大喜びでした。誰もが知っているロボットです。
しかし…ロボットとは何なのか…
ロボットという言葉はチェコ語のロボタからできました。
働く人間のかわりになる機械ということです。そう考えると
自動洗濯機や自動で温度を調節する機械はすべてロボットという
ことになります。
ロボットは近未来の物ではなく、もうみんなの日常にあふれて
いるということです。
ここで野村先生からまたまた質問です。
子どもが書きこんだものをワードクラウドで整理しました。
すると一番多かったのは「宿題」でした。家事やお手伝いも
多かったです。
野村「ロボットが宿題やると、どういうことになるかな?」
子ども「楽になる、助かる」
「ロボットが頭よくなる…」
野村「みんなはどうなるの?」
子ども「うーん」
さらに、ロボットが身近になるとどういうことが起きるか
劇で考えました。
ここは20××年の安行小学校。ロボットも学校に通っています。
廊下を走ってきた人間の男の子が勢いよくロボットの少年にぶつ
かりました。さあ…どうなるかな??
子ども「ロボットがこわれる?」
野村「ロボットは何でできてますか」
子ども「鉄!」
子ども「子どもがけがするよ!」
ロボットが身近になるといろんな事が起きてきます。まだその
ための法律(ルール)はできていません。学校の先生がロボット
だったら?もしも、将来、会社に働きはじめて上司がロボットだ
ったらどう思う?もしロボットのお医者さんがいたら、命にかか
わる手術をまかせられますか…
子ども達が真剣に考えていくようになりました。下はSF作家の
アイモフが考えたロボット3原則です。
ロボットと人間はどうかかわっていけばいいのか…
野村先生から、スクールタクトを使っての質問です。
スクールタクトで4択クイズにして、すぐに集計しました。
4年生では75%の人はロボットがほしいと答えています。いらない
と言い切る人は7%です。
さらに野村先生から最新のロボット研究の紹介がありました。
上はロボカップです。2050年がロボットチームが人間に勝つ
という取り組みがあるそうです。
産業ロボット、パワースーツ。いやしロボットなどの紹介が
ありました。しかし、まだまだロボットは人間のように判断
して動くことはむずかしいです。
今、私たちの生活に本当に必要なロボットはと考えると、
人間の形をした(ヒューマノイド)自律型のロボットではない
かも知れません。
原発事故や災害時に活躍できるレスキューロボットかも知れません。
レスキューロボットは自律型ではなく、リモコン型のロボットです。
野村先生が最新研究のレスキューロボットを紹介してくれました。
4年生は1学期に理科、電気の学習でモーターカーを作りました。
このモーターカー2台を使って、様々に合体させて前後左右に
動くレスキューロボットを作ります。
そして4年生全体でロボット大会も開く予定です。
4年生2学期総合「わたしたちの未来とロボット」の授業がスタート
しました。子ども達がどんなロボットを作りあげるか楽しみですね。