6年生サマースクール 佐々田先生科学教室「光の進み方」

6年生のサマースクールは佐々田先生の科学教室「光の進み方」です。実験を中心に授業を行いました。

学校には慶應義塾大学名誉教授の佐々田先生、東京都市大学の西川先生、手束先生の3人の先生がいらっしゃいました。

西川先生は安行小学校の自然観察、植物の授業でいつもお世話になっていた故 西川昭三先生の息子さんです。

西川昭三先生は植物学の先生でしたが、息子さんは物理学の博士です。西川先生のご紹介でこの科学教室は実現

しました。夏休みに学校に何回も来ていただき予備実験をしながら、今回の授業を迎えました。

佐々田先生は慶應義塾大学の名誉教授ですが「光」の専門家です。現在は定年されて大学の講義は持たれていない

ようですが、現在はSSISSで子ども達の科学教育の振興に尽力されています。

 

授業のはじめに「光」について知っていることをスクールタクトに書いてもらいました。

子供たちは3年生で光の学習をしています。光が真っすぐ進むこと、鏡で反射することなどはすでに学習し

体験もしています。

「光について知っていること」子供たちの書き込みを佐々田先生がスクールタクトで見ながら、授業は始まり

ました。3年生で学習した「光が直進すること」をレーザー光線を使って確かめました。光は空気中でも水の中

でも光は直進します。真空だと1秒間に地球を7回り半するほど速い。しかし…真空とは違って、空気中では空気

にじゃまされて遅くなる!水の中ではもっと遅くなるそうです。

 (スライド作成 慶應義塾大学 長谷川太郎先生 )

 

佐々田先生の光の話に6年生が引き込まれていきました。

そして空気から水に光が通るときには、水中の速度が遅くなるので光が曲がります。これが

屈折(くっせつ)です。

     (スライド作成 慶應義塾大学 長谷川太郎先生 )

 

光がじゃまされて速さが変わって曲がる!?と聞いて、子ども達は目をまん丸にしていました。

さっそく実験で確かめてみることになりました。

子供たちは目に入っても危なくないようにLEDを使います。先生たちにはレーザー光線を用意してもらい、

順番に回って見せてもらいましてた。空気中の光は見えないので、水と砂糖水の2層を水槽に作ることにしました。

 

ろうとから砂糖水を上から流しこんでいきました。

子供たちは真剣です!みんなもう小さな科学者ですね。

講師の先生も細かくアドバイスをしてくれました。

実験の過程は一つ一つスクールタクトで記録していきました。

上が水、下が砂糖水の二層ができあがりました。

理科室の暗幕をしめて暗くしました。レーザー光線をあてると…光が砂糖水の中を直進していることが

よくわかります。

斜め上からレーザー光線をあてると光が曲がるのがよくわかります。しっかりとスクールタクトのカメラで

写真を撮って記録しました。今回はスクールタクトのグループ機能を使って実験結果を班ごとにまとめていき

ました。

今回の授業では実際の授業での活用を見てみたいということで、スクールタクトのスタッフの方も授業参観

にいらっしゃいました。

「曲がってる!」「光が曲がるの?」子供たちから声があがりました。実験は驚くことばかりです。

さらにレーザー光線をやや平行気味に砂糖水にあてると屈折ではなく全反射がおきます。

子供たちは様々にLEDやレーザー光線を動かして実験してみました。

この屈折や全反射という現象から、私たちの身の回りの不思議なことが説明できます。

佐々田先生はプールの例を出してくれました。

プールや川では実際よりも水の深さが浅く見えることがあります。これは上の図のように光が屈折している

からです。浅いと思って飛び込むと、実際は深いので事故につながりやすいです。

蜃気楼についても説明がありました。海の上にあるはずのない景色がひっくり返って映っています。

これは先ほどの全反射が原因です。

そしてこの全反射の現象を応用して作られたのが光ファイバーです。

       (スライド作成 慶應義塾大学 長谷川太郎先生 )

光ファイバーは全反射を繰り返して遠くまで光が進んでいくのですね。この技術が今のインターネットを

支えています。

最後に佐々田先生からクイズを出してもらいました。さて…このビーカーの中にはビー玉は何個入っている

でしょう!!まあ…もちろん…1つに見えます。

ところが水をぬくと…

たくさんのビー玉が出てきました。

これは本当はガラスのビー玉ではなく水を含んで膨らんだ玉です。さわると柔らかいです。ほとんどが水でで

きているので、光の速度が変わることがなく反射が起きないそうです。ですから目には見えなくなります。

この玉を6年生全員がプレゼントにもらいました。

小さな袋に入れて水をいれると見えなくなり消えたようになります。球を押し上げると見えます。

6年生もうみんなびっくりして見つめていました。

この授業を受けた6年生の感想です。スクールタクトに書き込んでもらいました。気がついたこと、先生へ

の質問も書き込んでもらい、佐々田先生に答えてもらいました。

 

 

 

 

 

 

佐々田先生、西川先生、手束先生、素晴らしい科学教室の授業をありがとうございました。最後にお礼を

言って2時間の楽しく驚きでいっぱいの科学教室は終わりました。

授業が終わった後、教室を出るときに、たくさんの6年生が先生たちに「今日は授業ありがとうございました」

と自然に声をかけてくれました。

佐々田先生、西川先生、手束先生、本当にありがとうございました。