毎年、恒例のしめ縄づくりを12月29日に行いました。いつもはしめ縄
を作った後に、お餅つきをしていましが、密をさめるために、今年は
せんべい焼きにしました。
講師はおなじみ、植物の大先生の西川昭三先生、環境アドバイザー
神山先生、横山先生です。はじめに西川先生から「しめ縄」を見せて
もらいました。お正月飾りと言えば、「飾り」と思いますが、この
しめ縄には古来から昔の人の願いが込められています。悪いものを
締め出すという願いです。新しい年にはコロナを締め出すという願
いを込めてしめ縄づくりに取りかかりました。
西川先生からしめ縄を作る、材料と手順をわかりやすく説明しても
らいました。
まず稲わらを15本1束にします。乾燥した稲わらには
「はかま」とよばれる茎の皮がついています。きれいに
「はかま」をとっていきます。輪ゴムや麻縄でしばり
ます。
全部で3束。45本の稲わらです。
この3本の稲わらを元でしばって1本にします。ぎゅっときつくしば
ります。
1束はそのままにしておいて、2束を使って時計回りに
ねじりながら交互に三つ編みのようになっていきます。
3本目の縄をやはり時計回りにねじりながら、縄と縄の間にいれて
なっていきます。
なった縄をぐるっと輪にして、真ん中を麻縄でしばってできあがり
です。
ここに飾りをつけます。これはゆずです。この日のために西川先生が
100個用意してくれました。
説明を聞いて、しめ縄づくりスタートです。
稲を15本×3 45本選んで編んでいきました。
しめ縄作りが始まったころ。体育館前では炭の火おこしが始まりま
した。今回は七輪でせんべい焼きをします。たくさんの七輪をグラン
ドにならべて、密にならないように、ひろがって焼きました。
しめ縄にゆずとつけて完成です。
子ども達が作ったしめ縄です。
しめ縄ができた人から、せんべい焼きです。
子どもは1人2枚。自分で焼いて食べます。
それぞれの家族、兄弟で分散して、焼いて食べました。
おせんべいを焼きながら、醤油をつけていきます。
焼けてくると、いいにおいがしてきます。
ちょっと…こげたかな???でも、美味しそうですね!
七輪の火加減には要注意です。真ん中のほうに置いたままにすると
こげてしまいます。
手早く、裏返してまんべんなく焼くといいですね。
おせんべいを食べた後は、学校の中庭のミカンを取りに行きました。
中庭の温州ミカンです。甘くておいしいです。
みんなに自分で食べたいミカンを選んでもらいました。
このミカンの木は、昨年の台風で一度倒れてしまいました。手入れ
をしたおかげで、見事にミカンが実りました。特に今年は豊作でし
た。
この日、ラオスの学校を支援するよびかけもありました。講師の
神山先生は、毎年、ラオスの小学校を応援するために文房具を手
荷物で直接飛行機で運んで届けています。安行小でも毎年、文房具
募金に協力しています。
しかし、今年はコロナ禍でラオスに行くことができません。観光客
も減っています。ラオスの子どもたちは編み物や刺繍が得意です。
ミサンガや刺繍の入った小物入れなどの販売が大切な生活の糧とな
っています。神山先生も子どもたちの支援のためにたくさんのミサン
ガや小物を購入しました。今日のしめ縄づくりでも持ってきてもら
いました。たくさんの方に購入していただきました。売り上げ利益
はラオスの小学校への支援となります。
最後に横山さんからしめ縄についてお話してもらいました。
昔の人は願いをこめてしめ縄を作りました。お正月に迎える、年神
様を迎える、待つ、門松(まつ)。このしめ縄は悪いものは締め出し
いれません。年神様はこのしめ縄をくぐりぬけて、お正月の鏡餅に
やどります。このしめ縄の形も意味があるのでしょう。昔の人は
形(かた)を大切にしてきました。ラオスの刺繍や小物にも独特
の形(かた)があるんでしょうね。
今、自然がどんどん失われていることが心配されていますが、昔
ながらのこうした自然の稲わらや作物を使っての伝統行事が行わ
れなくなったことも、大きな原因かも知れません。
昔から人々がずっとつないできた願いを、今につなげていきたい
ものですね。
横山さんのお話を聞いたあと、みんなが作ってしめ縄をあげて写真を
とりました。コロナ禍にふりまわされた一年でしたが、みんなの作
ったしめ縄で、コロナを締め出しましょう!
最後に、エコクラブで作ったお味噌も販売しました。1袋50円で
たくさんの方に購入しました。この売り上げはすべてラオスの支援
に寄付させていただきました。
学校の玄関にも、西川先生手作りの「しめ縄」を飾りました。
みなさん、どうぞよいお年をお迎えください。
1年間ありがとうございました。
新しい年がよい年でありますよう。