前回の授業ではSDGs「陸の豊かさを守ろう」といことで
熱帯雨林の減少、オランウータンの絶滅の問題を考えました。
オランウータンの問題からつなげて動物福祉の問題を考えま
す。動物たちと人間の共生の問題を考えていきました。
オランウータンは哺乳類です。犬も猫もお母さんのお乳を
飲んで育つ動物はすべて哺乳類です。もちろん人間も哺乳理
です。クジラもイルカも哺乳類です。
T 地球上の哺乳類のうち野生の動物たちは何%ぐらいだと
思いますか?ちなみに人間は…36%をしめています。
動物と言えばペットの犬や猫もいますが、野生の動物
は何%ぐらいでしょう。
C 50%ぐらいかな。
C いや、もっと少なくて30%ぐらいですね。
T 実は…たった4%と言われています。
C えー。そんなに少ないの?
T あとの動物は家畜です。64%もあります。
これはペットの数というよりは、ほとんどが人間が
食べている牛や豚やニワトリなんだよ。
C 人が食べるための動物がこんなに多いの!
T しかし、その動物たちはというと…
どんなふうに育てられているか想像してください。
この写真を見てみよう。
T ニワトリ君、何してますか?
C えさになる虫をつかまえて食べてる
C 散歩して楽しそうだなあ
T こんなふうに育つと健康そうだね。
でも日本では、こういうふうにのびのび育つのは
10%ぐらい。あとの90%は下の写真のような
ケージ飼いです。
T 産まれてから、死ぬまで太陽の光をあびないなんて
いうこともあるらしい。
C ぎゅうぎゅう。かわいそうだなあ。
これはブタです。狭いおりに入れられて立つ、すわる
ことしかできない。
C … ひどい…
T 人間が生きていくために動物の肉を食べるのはし
かたないことかな。みんなが生きるとためには、
「いのち」をいただくということも必要になるよね。
C だから「いただきます」なんだよね。
T そう。だからせめて大切に食べてあげないとね。
T そして、今、世界ではアニマルウェルフェアという
考えがひろがっています。家畜といえども、次のこと
を大切にしてあげようと。5つの自由です。
T たとえば安行小のヤギさんで考えよう。
①から⑤までの自由だいじょうぶかな?
①は飼育委員会やエコクラブでエサをあげているね。
②はみんなかわいがってあげているよね。
③では病気にならないように新鮮な水に変えたり、
掃除もしています。
④ではどうかな。飼育小屋も庭もあるからヤギは
自由に動けるね。
⑤では怖がらせることはしていないよね。
T 安行小のヤギさんでは5つの自由は守られている
かな。これからもみなさんかわいがってあげてくだ
さいね。
T この写真を見てください。
これは1kgの牛肉を育てるためには牛には25kgもの
穀物を食べなくてはならないということです。
1kgの牛肉、どんなにおいしくても家族で食べたら1日
で終わりですね。でも牛肉じゃなくて穀物で食べたら、
例えばお米で食べたら1ヶ月ぐらい食べていける。
だから世界中の人がたくさん肉を食べたらどうなると思い
ますか。
C だから…家畜があんなに多いのかあ。
C 穀物がたりなくなる。
T そう、そういうのを食料問題といいますが、こうした
問題もSDGsでは考えていかなくてはいけない。
T 今、世界中で肉を食べるのをやめるという人も出て
来ている。
C えー肉おいしいよ。
T そうだね。サッカーのメッシ選手知っていますか?
C 知ってる!知ってる!
T メッシ選手はこうした問題を考えて、お肉は食べない。
その変わり大豆などでタンパク質をとっているという
人もいる。この写真を見てください。
C 焼き肉だあ!おいしそう。
T これ焼き肉きんぐのお肉。これは肉ではない。
植物から、大豆から作った肉なんだよ。
C 行ったことあるよ!食べた!
T どうだった?
C おいしかったよ。まあまあだったかな(笑)
T なるほど。
こうした問題も大切な問題ですね。肉を食べてはいけない
ということではなくて、たまにはこうした大豆ミートを
食べてみるというのはどうかな?給食で月に1回とかね。
C それ食べてみたい。
T お肉を食べるときも、ただ食べるだけじゃなくて、こ
ういう問題もあることも知っておいてください。
T 今日はアニマルウェルフェア・動物福祉について考え
ました。次回は特別ゲストをお迎えします。楽しみに
してください。