SDGs(持続可能な開発) 身近にできることから行動しよう 4年生

4年生は3学期の総合的な学習の時間は「地球の仲間とつながろう」と

いうテーマでSDGsについて学習してきました。

SDGsとは国際連合がかかげた「持続可能な開発目標」で、「ずっとこの

地球で生きていけるよう、みんなが幸せでよりよい社会をつくろう」とい

う取り組みです。17の目標を決めて、「誰1人取りのこさない」で、

2030年までに達成をめざしています。

2030年までの行動目標は17あります。行動目標のすべてとはいきませ

んでしたが、いくつかの行動目標に絞って授業をしてきました。 

 1月に安行小にタブレットパソコンが配布されたこともあり、タブレ

ットパソコンを使っての調べ学習にも挑戦しました。学校の全教室にも

Wi-Fiが設置されましたのでOn-line、ZOOMを使って外部講師、専門家

に入ってもらって授業を進めてきました。

 

 行動目標の「質の高い教育」では映画「世界の果ての通学路」の要約

版を見た後に、ラオスの小学校にボランティアで毎年支援に現地に出か

けている神山先生のお話を聞きました。ラオスでは文房具も高価です。

学校で読書できる本も不足しています。神山先生は直接、鉛筆、ボール

ペンを手荷物で現地の学校に運んで支援しています。毎年、安行小でも

児童会がよびかけて文房具を集めて協力しています。

 

 

 行動目標「すべての人に健康と福祉を」では、ラオスやカンボジア

などの医療のないところに医療を届けるという活動をしているNGO

ジャパン・ハート(医療ボランティア団体)について学びました。

実際にラオス、カンボジアに医療ボランティアに参加した看護師さん

にZOOMで授業をしてもらいました。カンボジアの田舎では歯磨き

の習慣がなく、虫歯の子が多いという話を聞いて,子供達は驚いて

いました。現地でボランティアに参加しながらも、持続可能な医療

をめざすには現地のスタッフを育てることが大切だということに、

子供達はうなずいていました。招来、看護師を希望する子どもも

手をあげて質問しました。ZOOMを通してですが、直接質問する

ことができたのは貴重な経験となりました。

 

 

 身近なSDGsということでは安行小学校の環境委員会が行って

いる牛乳パック・古紙リサイクルの授業も行いました。外部講師

は川口市民環境会議の牧野さんです。牧野さんには、給食の牛乳

パックがどうやってリサイクルされるのか実演してもらいました。

牛乳パックの髪の部分をミキサーげ細かくして、煮て、水にとか

し紙すきをしてもらい、はがきを作ってもらいました。子供達は

リサイクルという言葉は聞いていますが、ふだん飲んでいる牛乳

パックが紙すきされて「はがき」に生まれ変わるのにはびっくり

していました。飲み終えた牛乳パックや古紙が大切な資源だとい

うことを実感しました。牛乳パックの紙は北アメリカの針葉樹林

からできています。リサイクルすることは森の保護にもつながる

ことに子ども達は気づきました。

 

 

 地球温暖化の授業では「シロクマ」の学習をしました。シロク

マ写真家の丹葉さんにZOOMでお話しを聞きました。シロクマは

冬になると凍った海の上を北に歩いてエサになるアザラシをさが

しに行きます。しかし温暖化のせいで氷がはる時期が遅く、逆に

氷が溶ける時期は早くなり、エサをとれる期間が短くなっていま

す。30年後にはシロクマは絶滅するとも言われています。

シロクマを愛してやまない丹葉さんの素敵なシロクマの写真に、

子ども達は見入っていました。そのシロクマが30年後には絶滅

するかも知れないと聞いて、「このままではいけない」「シロク

マを守るためにどうしたらいいんだろう」「温暖化はどうやった

らとめられるんだろう」と真剣に考えました。

 

 

 3月6日に安行小の子ども達が安行原自然の森でヒキガエルを

保護する活動をしました。池の水が干上がって産卵ができなくな

っていました。そこで水路の水が池に入ってくるように手入れを

しました。この活動を紹介しながら、身近な安行の自然について

考える授業も行いました。絶滅が危惧されるシロクマと同じよう

な問題が身近な自然にもあります。

 

 自然の森にはフクロウもタヌキもすんでいます。フクロウが

すめるだけの生態系がまだ森には残されています。しかし、この

まま森や林が減っていったらフクロウもいなくなってしまいます。

昔、安行にはフクロウのエサになるアカガエルもたくさんすんで

いました。しかしアカガエルは今はほとんど姿を見ません。県の

絶滅危惧種にもなっています。

 安行小学校では、ずっとアカガエルやホタルを保護する活動を

してきています。そのためにはアカガエルがすめる、ほたるが

すめる環境づくりが大切です。そのためには学校には池をつくり

田んぼも作りました。

 子ども達は、身近な安行の自然の保護がSDGsの活動とつなが

っていることがわかりました。

 SDGsの授業を進めながら、子どもたちから色々な声があが

ってきました。

「ラオスの子ども達に絵本をおくりたい」「アカガエルを育て

たい」「牛乳パックのリサイクルをしたい」「古本を集めて

ジャパンハートに寄付をしよう」「アカガエルの歌をつくろう」

などなどです。

 4年生の子どもたちは、ただ学ぶだけでなく、できることを

行動にうつして実行します。4つのことを実行します。

1 ラオスに絵本を贈る。

2 古本を集めて、ブックオフに買い取ってもらってジャパン

  ハートに寄付する。

3 買い取りができなかった本は,古紙リサイクルする。

4 アカガエルの卵を販売して、子ども達に里親になってもらい

  アカガエルを育てる。

この4つを行います。1,2,3については3月22日、23日

の朝に学校の昇降口で集めます。持ってきた人には「1くすのき」

をさしあげます。

 みなさん、ぜひ協力をお願いします!

また、総合の授業の最後になりますが22日には

環境活動家 露木しいなさんがZOOMで4年生に向けて講演をします。